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借地権を第三者に譲渡する際には地主の承諾が必要で、その際に支払う名義変更料について正しい知識を得ることは、スムーズな取引に欠かせません。
そこで本記事では、名義変更料の基本的な説明から、支払いのタイミング、費用相場、そして支払い義務者について、具体的な事例を交えながら分かりやすく説明していきます。借地権の売買を検討している方や、相続で借地権を引き継ぐことになった方は、ぜひ参考にしてください。
借地権の名義変更料とは

借地権の名義変更料とは、借地権を第三者に譲渡する際に、地主の承諾を得るために支払う金銭のことです。
そもそも借地権とは、建物の所有を目的として他人の土地を使用する権利で、地上権または土地の賃借権のことを指します。民法では、賃借権を第三者に譲渡する場合には地主の承諾が必要と定められており、その承諾を得るための対価として一般的に名義変更料(譲渡承諾料・名義書換料とも呼ばれる)を支払います。無断で譲渡した場合、地主から契約解除される可能性もあるため注意が必要です。
借地権の名義変更料を支払うタイミング

名義変更料の支払いは、借地権を第三者に譲渡する際の重要なプロセスとなります。具体的な支払いのタイミングとしては、まず買主を探す前に地主と話し合い、名義変更料の金額を決定します。その後、買主が見つかった段階で地主と「借地権譲渡承諾書」を交わし、名義変更料を支払います。
なお、売主と買主の間で締結する借地権付建物の売買契約書には、地主が借地権譲渡承諾書を交付するまで効力を発生しない旨の停止条件が付されるのが一般的です。
借地権の名義変更料は誰が払う?

名義変更料は、一般的に買主が負担することが多いのが実態です。これは、名義変更によって最も利益を受けるのが買主であるためです。ただし、登録免許税については申請人全員が連帯して負担する義務を負います。
また、司法書士への報酬については、原則として依頼者が負担することになります。なお、贈与の場合は贈与者が負担するケースもあります。
借地権の名義変更料の費用相場

名義変更料の相場は、一般的に借地権価格の10%程度とされています。
具体的な計算方法としては、
「借地権評価額=3,000万円−(3,000万円×60%)=1,200万円」
例えば、更地価格が2,000万円で借地権割合が70%の場合、名義変更料の相場は140万円程度となります。
借地権割合は地域によって異なり、国税庁のホームページにある路線価図・評価倍率表から確認することができます。ただし、これはあくまでも目安であり、実際の金額は地主との協議により決定されます。
参考:財産評価基準書路線価図・評価倍率表|国税庁借地権の名義変更をしないとどうなる?

借地権の名義変更を行わずに無断で譲渡した場合、深刻な問題が発生しかねません。考えられる最も重大なリスクは、地主から契約解除を求められることです。
契約が解除されると、建物の取り壊しや土地の明け渡しを求められる可能性もあります。また、無断譲渡は借地契約違反となるため、その後の建物の建て替えや増改築の際に地主の承諾が得られにくくなったり、契約更新時に困難な状況に陥ったりすることも起こり得ます。
さらに、将来的に借地権を売却する際にも支障をきたす可能性があるため、必ず適切な手続きを踏むことが重要です。
借地権の名義変更料以外にかかる借地人が地主に支払う費用

借地権に関連して、借地人は名義変更料以外にもさまざまな費用を地主に支払う必要があります。主な費用として、建物の建て替えや増改築時に必要となる建替承諾料、契約条件を変更する際の条件変更承諾料、そして契約更新時の更新料などがあります。これらの費用について、詳しく見ていきましょう。
建替承諾料(増改築承諾料)
建替承諾料(増改築承諾料)は、借地上の建物を建て替えたり増改築したりする際に地主に支払う費用です。多くの借地権契約には「無断で建て替えを行うことを禁止する」という特約が付けられているため、建て替えや増改築を行う際には地主の承諾が必要になります。
建替承諾料の相場は更地価格の5%程度とされていますが、工事の規模や地域の慣習によって変動することがあります。なお、承諾が得られない場合は、借地借家法に基づいて裁判所に許可を求めることも可能です。
計算式は
「「建替承諾料の相場=更地価格×5%程度」
となります。
条件変更承諾料
条件変更承諾料は、借地権の契約条件を変更する際に地主に支払う費用です。例えば、木造建物から鉄筋コンクリート造に変更する場合など、建物の構造を大きく変更する際に必要となります。
条件変更承諾料の相場は更地価格の10%程度で、通常の建替承諾料よりも高額になる傾向があります。
具体的な金額は、地域性や個別の事情を考慮して決定されますが、多くの場合は
「条件変更承諾料の相場=更地価格×10%程度」
という計算式で算出します。
更新料
更新料は、借地権契約の更新時に地主に支払う費用です。法律上の支払い義務はありませんが、契約書に明記されている場合や双方が合意している場合には支払いが必要となります。更新料の相場は、更地価格の3~5%程度とされています。
なお、更新方法には合意更新と法定更新があり、合意更新の場合は地主との話し合いによって更新料が決定されます。地主との良好な関係維持のためにも、誠実な対応が求められます。一方の法定更新は、地主と借地権者が手続きを忘れていた状況で、法律の規定に沿って借地権が更新されることを指します。
まとめ
借地権の名義変更料は、借地権を第三者に譲渡する際に必要となる重要な費用です。一般的に借地権価格の10%程度が相場とされ、多くの場合は買主が負担します。名義変更をせずに無断譲渡した場合、契約解除などの深刻な問題が発生する可能性があるため、必ず適切な手続きを踏むことが重要です。
また、建替承諾料や条件変更承諾料、更新料など、借地権に関連する他の費用についても理解しておくことで、円滑な借地権の管理・運営が可能となります。
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