借地権付き建物・土地を売却するには?
手順・価格相場・成功のポイント

借地権付き建物の売却は、通常の不動産売却とは異なり、地主の承諾や特殊な手続きが必要となるため、多くの方が「本当に売れるのか」「どのように進めればよいのか」と不安を感じています。

この記事では、借地権付き建物の売却を成功させるために必要な知識を網羅的に解説します。具体的には、借地権の基本的な仕組みから価格相場の決まり方、地主との交渉方法、実際の売却手順まで、ステップごとに詳しく説明しています。

借地権付き建物は、所有権付き物件と比べて売却価格が低くなる傾向にありますが、適切な専門業者を選び、地主との良好な関係を築くことで、スムーズな売却が可能です。また、譲渡承諾料や仲介手数料などの諸費用についても正確に理解しておくことで、手元に残る金額を事前に把握できます。

売却が難航した場合の代替手段として、地主による買取や借地権の返還といった選択肢も存在します。本記事を読むことで、あなたの状況に最適な売却方法が見つかり、不安なく手続きを進められるようになるでしょう。

【この記事のまとめ】

  • 借地権付き建物の売却は「地主承諾」と「相場理解」が前提
    借地権は土地を借りる権利のため、第三者へ譲渡するには原則として地主の承諾が必要です。売却価格は所有権より低くなりやすく、借地権割合や残存期間、地代などの条件を踏まえて適正相場を把握することが重要です。
  • 成功の鍵は「借地権に強い不動産会社」と「早期の地主交渉」
    借地権取引は権利関係と交渉が複雑なため、実績豊富な専門業者に査定・手続きを依頼するのが近道です。売却を決めたら早めに地主へ相談し、譲渡承諾料(目安:借地権価格の約10%)など条件調整を進めるとスムーズです。
  • 費用と代替案まで含めて「手取り」と「最適ルート」を判断する
    譲渡承諾料、仲介手数料、印紙税、登記費用、譲渡所得税などが発生するため、事前に手取り額を試算しておく必要があります。売却が難航する場合は、地主への売却、契約更新・延長、解体して返還といった選択肢も検討できます。

監修
宅地建物取引士 坂東裕

2013年より不動産業に従事。
2015年に宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーを取得。

地主交渉のスペシャリスト。借地権にとどまらず、事故物件、収益ビル、倉庫、アパート等、各種不動産売買に精通している。
累積取引数は300件を超える。

趣味は不動産と料理。得意料理はイタリアン。

監修
宅地建物取引士 坂東裕

2013年より不動産業に従事。
2015年に宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーを取得。

地主交渉のスペシャリスト。借地権にとどまらず、事故物件、収益ビル、倉庫、アパート等、各種不動産売買に精通している。
累積取引数は300件を超える。

趣味は不動産と料理。得意料理はイタリアン。

借地権付き建物売却の基礎知識

借地権付き建物売却の基礎知識

借地権とは

借地権とは、建物の所有を目的として他人の土地を借りる権利のことです。土地の所有者である地主に対して地代を支払うことで、その土地の上に建物を建てて利用できる権利を得ます。

建物の所有が前提となるため、駐車場や資材置き場など建物を建てない目的での土地利用には借地権は適用されません。借地権付き建物の場合、建物の所有権は借地人にありますが、土地の所有権は地主に残るという特徴があります。

借地権には法的性質により「地上権」と「土地の賃借権」の2種類があり、日本国内においては土地賃借権が採用されることがほとんどです。土地賃借権の場合、第三者への譲渡や賃貸を行う際には地主の承諾が必要となります。

借地権の種類と特徴

借地権は契約時期や契約内容により、大きく3つに分類されます。それぞれの特徴を理解することで、売却時の対応方法も変わってきます。

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借地権の種類 契約期間 更新 主な特徴
旧法借地権 堅固建物30年以上、非堅固建物20年以上 更新可能 1992年8月より前に契約された借地権。借地人の権利が強く保護されており、半永久的に土地を借りられる
普通借地権 30年以上(更新後1回目20年、2回目以降10年) 更新可能 1992年8月以降に契約された借地権。正当な事由がない限り更新が可能
一般定期借地権 50年以上 更新不可 契約期間満了で必ず土地を返還。建物を取り壊して更地にする必要がある
事業用定期借地権 10年以上50年未満 更新不可 事業用建物に限定。契約満了時に建物を取り壊して返還
建物譲渡特約付借地権 30年以上 契約終了時に地主が建物を買取 契約期間満了時に建物を地主に譲渡することが条件

借地権付き建物の売却が難しい理由

借地権付き建物は、所有権の建物と比較して売却が困難とされています。その主な理由を理解しておくことが重要です。

最大の理由は、地主の承諾が必要になることです。借地権付き建物を第三者に売却する際には、地主から譲渡承諾を得なければなりません。この承諾が得られない場合、売却自体ができなくなります。また、承諾を得るためには譲渡承諾料を支払う必要があり、これが売却コストを増加させます。

次に、買主が限られることも大きな要因です。住宅ローンを利用する場合、借地権付き建物は担保価値が低いとみなされ、金融機関から融資を受けにくい傾向があります。そのため現金購入できる買主や、借地権取引に理解のある買主に限定されてしまいます。

さらに、地代の支払いが継続すること、建物の建て替えや増改築にも地主の承諾が必要なこと、契約期間に制限があることなど、購入後の制約が多いことも買主にとってデメリットとなり、市場での流動性が低くなります。

加えて、売却価格も所有権付き建物と比較して低くなる傾向があります。一般的に借地権付き建物の価格は、更地価格に借地権割合を乗じた金額が目安となり、所有権の物件よりも2割から4割程度安くなることが多いです。

借地権付き建物の価格相場を知る

借地権付き建物を売却する際には、まず適正な価格相場を把握することが重要です。相場を理解せずに売却活動を始めると、安すぎる価格で売却してしまったり、逆に高すぎて買い手がつかないリスクがあります。ここでは、借地権価格の算出方法と地域別の相場、査定額を高めるためのポイントについて詳しく解説します。

借地権割合による価格の決まり方

借地権価格は、更地評価額に借地権割合を乗じて算出します。計算式は「借地権価格=更地評価額×借地権割合」となります。

借地権割合とは、土地の値段の何割までが借地権に相当するかという数値で、国税庁の「財産評価基準 路線価図・評価倍率表」で確認できます。路線価図では、道路に面した土地の路線価と併せて、アルファベットで借地権割合が表示されています。

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記号 借地権割合
A 90%
B 80%
C 70%
D 60%
E 50%
F 40%
G 30%
記載なし 20%

例えば、土地の評価額が1,000万円、借地権割合が60%の場合、借地権価格は600万円(1,000万円×60%)となります。ただし、借地権割合は課税金額を決めるためのものなので、実際にそれだけの価値があるか、その金額で売却できるかは別の話であることに注意が必要です。

主要都市の借地権相場

一般的に、地価の高い地域ほど借地権割合は高くなり、東京の商業地では80%~90%、住宅地では60%~70%の割合の場合が多いとされています。

都心部や駅周辺など利便性の高い地域では借地権割合が高く設定され、借地権の価値も相対的に高くなる傾向があります。一方、郊外や交通の便が悪い地域では借地権割合が低く、借地権価格も抑えられます。商業地域やビジネス街では、土地の利用価値が高いため借地権割合が80%~90%に達することも珍しくありません。

なお、路線価図には数字しか示されず、アルファベットで示される借地権割合の記載がされていない道路があり、この場合、借地権の取引慣行がない地域とされ、全国一律で20%として計算されます。

査定額を高くするポイント

借地権付き建物の査定額を高くするには、いくつかの重要なポイントがあります。

まず、建物の状態を良好に保つことが挙げられます。建物が老朽化していると査定額が下がるため、日頃からメンテナンスを行い、必要に応じて修繕を実施しておくことが効果的です。特に、外壁や屋根、設備の状態は査定に大きく影響します。

次に、地主との良好な関係を築いておくことも重要です。売却時には地主の譲渡承諾が必要となるため、日頃から円滑なコミュニケーションを心がけることで、承諾を得やすくなり、スムーズな売却につながります。

さらに、契約内容の整理と書類の準備も査定額に影響します。借地契約書や地代の支払い状況、契約期間の残存年数などを明確にし、必要書類を揃えておくことで、買主に安心感を与え、適正な価格での売却が期待できます。

実勢価格は借地権割合だけで決まるものではなく、地主の条件や契約内容、市場の需給バランスなど多くの要因が複合的に影響するため、借地権取引に精通した専門の不動産会社に査定を依頼することが、適正な価格を知るための最善の方法です。

地主の承諾を得るための準備

借地権付き建物を売却する際には、地主から譲渡承諾を得ることが法律上必須となります。この承諾なしに売却を進めてしまうと、契約解除のリスクが生じるため、事前準備と適切な交渉が成功の鍵となります。

譲渡承諾が必要な理由

借地権付き建物を売却する場合、建物とともに借地権も譲渡することになりますが、地主の承諾を得ずに借地権を売却すると、地主は借地契約を解除し、借地の返還を求めることができます。借地契約は地主と借地人との信頼関係を基礎とする長期的な契約であり、見ず知らずの第三者に権利が移転することで地主に不測の損害が生じる可能性があるためです。

民法第612条では、賃借権の譲渡には賃貸人の承諾が必要と定められています。借地権は財産権として売買の対象になりますが、第三者に譲渡するためには地主の承諾が必要であり、この手続きを省略することはできません。

譲渡承諾料の相場

借地権付き建物を売却する場合、建物とともに借地権も譲渡することになりますが、地主の承諾を得ずに借地権を売却すると、地主は借地契約を解除し、借地の返還を求めることができます。借地契約は地主と借地人との信頼関係を基礎とする長期的な契約であり、見ず知らずの第三者に権利が移転することで地主に不測の損害が生じる可能性があるためです。

民法第612条では、賃借権の譲渡には賃貸人の承諾が必要と定められています。借地権は財産権として売買の対象になりますが、第三者に譲渡するためには地主の承諾が必要であり、この手続きを省略することはできません。

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項目 内容
相場 借地権価格の10%程度
決定要因 借地権の残存期間、借地に関する従前の経過、譲渡の必要性、地域性など
支払時期 承諾時または売買契約成立時

承諾料の金額は絶対的なものではなく、地域やその他の事情によって変動するため、相場はあくまで目安として考える必要があります。

地主との交渉テクニック

地主との交渉は不動産会社を通して行うことをおすすめします。売却方法や承諾料などさまざまな条件を地主と調整しなければならないため、専門知識を持つ不動産会社に交渉を任せることで公平かつ円滑に進めることができます。

交渉を成功させるためには、早い段階から地主とコミュニケーションを取り、売却の意向を伝えておくことが重要です。買主候補の情報や売却後の土地利用計画を丁寧に説明し、地主に不利益がないことを理解してもらうことで、承諾を得やすくなります。また、承諾料の金額については、相場を踏まえた適正な金額を提示し、双方が納得できる条件を模索することが大切です。

承諾が得られない場合の対応

地主が譲渡承諾を拒否した場合でも、法的な救済手段が用意されています。借地借家法第19条では、第三者が借地権を取得しても地主に不利となるおそれがないにもかかわらず地主が承諾しないときは、借地権者の申立により裁判所が地主の承諾に代わる許可を与えることができると定められています。

この借地非訟手続きを利用する際には、裁判所は借地権価格の10%程度の金銭を地主に支払うことを条件に許可を与えるのが通常です。ただし、地主は借地権者から譲渡承諾に代わる許可の申立てがあった場合、自ら建物の譲渡および賃借権の譲渡を受ける旨の申立てができる介入権を持っているため、最終的に地主に買い取られる可能性もあります。

手続きには専門的な知識が必要となるため、弁護士や借地権取引に精通した不動産会社に相談しながら進めることが望ましいでしょう。

借地権付き建物を売却する具体的な手順

借地権付き建物の売却は、通常の不動産売却とは異なり地主との交渉が必要となるため、正しい手順を理解しておくことが重要です。ここでは、売却を成功させるための具体的なステップを順を追って解説します。

ステップ1:借地権買取専門の不動産会社へ査定依頼

借地権付き建物を売却する最初のステップは、借地権取引の実績が豊富な不動産会社に査定を依頼することです。一般的な不動産会社では借地権特有の権利関係や地主との交渉ノウハウを持っていないことが多いため、専門的な知識と経験を持つ会社を選ぶことが成功の鍵となります。査定では、建物の状態だけでなく借地権の種類、残存期間、地代の額、借地権割合などを総合的に評価してもらい、物件の市場価値を把握します。

ステップ2:現地調査&査定

査定依頼後、不動産会社の担当者が実際に現地を訪問し、建物の状態や立地条件を詳細に調査します。このとき、借地契約書や地代の支払い状況、地主との関係性なども確認されます。現地調査の結果をもとに、より正確な査定額が算出され、売却戦略が立てられます。また、地主の情報や過去の承諾事例なども確認し、今後の交渉に必要な情報を整理します。

ステップ3:地主との交渉開始

査定額に納得したら、媒介契約を締結し、不動産会社を通じて地主との交渉を開始します。借地権を第三者に譲渡するには地主の承諾が必要であり、その際に譲渡承諾料を支払うのが一般的です。譲渡承諾料の相場は借地権価格の10%前後とされており、この金額や今後の契約条件について地主と調整します。経験豊富な不動産会社であれば、地主との関係を良好に保ちながら円滑に交渉を進めてくれます。承諾が得られたら、地主から借地権譲渡承諾書を取得します。

ステップ4:売買契約の締結

地主の承諾が得られ、買主が見つかったら売買契約を締結します。このとき、地主の承諾書が必要となります。契約時には売買代金の支払い方法、引き渡し時期、物件の状態などの条件を明確に取り決めます。また、契約書には借地権の内容、地代の額、契約期間なども正確に記載します。買主は借地権の内容を十分に理解した上で契約することが求められるため、説明責任を果たすことが重要です。

ステップ5:売買成立

売買契約の条件に従い、買主から売買代金の支払いが行われ、借地権付き建物の引き渡しを行います。このタイミングで建物の所有権移転登記を実施し、正式に所有権が買主に移ります。また、地主に対して新しい借地人の情報を伝え、今後の地代支払いなどの手続きを引き継ぎます。すべての手続きが完了すれば、売却は無事に成立となります。

借地権付き建物売却で失敗しないコツ

借地権付き建物の売却は、一般的な不動産と比べて特殊な知識と交渉力が求められます。ここでは、売却を成功させるための重要なポイントを3つご紹介します。

借地権取引に精通した買取専門の不動産会社を選ぶ

借地権付き建物の売却で最も重要なのは、借地権取引の実績が豊富な不動産会社を選ぶことです。大手だから安心とは限りません。借地権の契約書の内容を正確に理解し、売却時のリスクや注意点を整理できる専門性が必要です。

借地権付き建物は権利関係が複雑で、地主との交渉時には承諾料などお金のやり取りがあり、専門知識がないとうまく交渉できない場面も多々あります。高い交渉スキルや解決ノウハウを持たない業者に依頼すると交渉が難航し、最悪の場合は地主との関係性が悪化してしまう恐れもあります。

不動産会社を選ぶ際は、借地権売買の実績数、地主との交渉経験、法的な知識を持つスタッフの有無などを確認しましょう。また、仲介業者と買取業者では目的が異なるため、高く売りたい場合は売主と利益が一致する専門仲介業者を選ぶことが重要です。

早めに地主とコミュニケーションをとる

売却を検討し始めた段階で、早めに地主に相談することが成功の鍵となります。日頃から地代の支払いを滞りなく行い、契約内容を遵守することはもちろん、売却前に誠意をもって地主に相談することで、譲渡承諾や条件交渉がスムーズに進む可能性が高まります。

地主への挨拶を怠ると「話を聞いていない」と気分を害され、売却の許可が下りないケースもあります。地主との良好な関係は、借地権売却において非常に重要な要素です。地主が承諾をためらう背景には、新しい借地人が地代をきちんと払ってくれるか、土地の利用方法をめぐってトラブルが起きないかといった懸念があるためです。

早期にコミュニケーションをとることで、地主の不安を解消し、信頼関係を築くことができます。売却活動を円滑に進めるためにも、地主との関係構築は最優先事項として取り組みましょう。

相場を理解しておく

借地権付き建物の売却では、適正な相場を事前に理解しておくことが、不利な条件での売却を避けるために不可欠です。借地権の価格は、借地権割合、土地の立地条件、借地権の残存期間、地代の水準などによって決まります。

相場を知らずに売却活動を始めると、安値で買い叩かれるリスクがあります。特に借地権付き建物は一般的な土地付き建物よりも売却価格が低い傾向にあるため、適正価格の把握が重要です。複数の専門業者に査定を依頼し、価格の根拠をしっかりと確認しましょう。

また、売却相手によっても価格は大きく変わります。地主に売る場合、第三者に売る場合、地主と共同で売却する場合では、それぞれ価格水準が異なります。一般的には第三者への売却が最も高くなる傾向がありますが、状況によって最適な方法は異なるため、専門家のアドバイスを受けながら判断することをおすすめします。

売却にかかる諸費用の内訳

売却にかかる諸費用の内訳

借地権付き建物を売却する際には、通常の不動産売却とは異なる費用や税金が発生します。売却を検討する前に諸費用の全体像を理解しておくことで、手元に残る金額を正確に把握できます。ここでは、主な諸費用の内訳と相場について詳しく解説します。

譲渡承諾料

譲渡承諾料(名義書き換え料)は、借地権付き建物として第三者に売却する際に地主へ支払う費用です。一般的な相場は借地権価額の5%から15%程度とされています。地主に売却する場合は、この譲渡承諾料は不要です。

譲渡承諾料の金額は法律で定められているわけではなく、地主との交渉によって決まります。そのため、地域の慣習や地主との関係性によって変動する可能性があります。借地権取引に精通した不動産会社に仲介を依頼することで、適正な譲渡承諾料での交渉が期待できます

不動産仲介手数料

売却価格が400万円を超える場合、仲介手数料の上限額は「(売却価格×3%+6万円)+消費税」となります。例えば、売却価格が3,000万円の場合、仲介手数料は最大で105万6,000円(消費税込)です。

不動産会社を通じて売却する場合は、この仲介手数料が必要になります。ただし、不動産会社に直接買取してもらう場合は仲介手数料は発生しません。

印紙税や登記費用

印紙税は売買契約書に貼付する印紙代で、契約金額によって税額が変わります。例えば、売買価格が1,000万円超5,000万円以下の場合、印紙税は1万円です。

借地権付き建物に抵当権が設定されている場合は、売却時に抵当権を抹消する必要があり、抵当権抹消登記における登録免許税の金額は不動産1件につき1,000円です。司法書士に依頼する場合は、別途15,000~20,000円程度の依頼料がかかります。

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費用項目 金額の目安
印紙税 1万円~6万円(契約金額による)
登録免許税(抵当権抹消) 不動産1件につき1,000円
司法書士報酬 15,000円~20,000円程度

譲渡所得税の計算方法

借地権付き建物を売却したときの利益(譲渡所得)に対してかかる所得税と住民税のことを譲渡所得税といいます。譲渡所得は「譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)」で計算されます。利益が出なければ、基本的には譲渡所得税はかかりません。

譲渡所得税の税率は、譲渡した年の1月1日時点での所有期間によって異なり、5年以下の場合は「短期譲渡所得」、5年超の場合は「長期譲渡所得」として、適用される税率が異なります。長期譲渡所得の税率は約20%、短期譲渡所得の税率は約39%となっており、所有期間が5年を超えてから売却することで税負担を大幅に軽減できます

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所有期間 区分 税率(所得税+住民税)
5年以下 短期譲渡所得 39.63%
5年超 長期譲渡所得 20.315%

取得費には、購入時の価格や仲介手数料、借地契約料なども含まれます。また、建物を解体して売却した場合は、解体工事費用や測量費用も譲渡費用として計上できます。

借地権付き建物が売れない時の選択肢

借地権付き建物の売却活動を行っても、なかなか買い手が見つからない場合があります。しかし、第三者への売却以外にもいくつかの選択肢が存在するため、状況に応じて最適な方法を検討することが大切です。ここでは、売却が難航した際に検討できる代替手段について詳しく解説します。

地主に買い取ってもらう方法

借地権付き建物を売るなら、まずは地主に売却できないか検討してみましょう。地主にとっても、借地権を買い戻すことで土地の完全な所有権を取り戻せるため、メリットがある提案です。

普通借地権契約の場合、通常土地を借りている人が契約の更新を止めない限りは、半永久的に契約は継続され、地主が借地権を取り戻せないケースは少なくありません。そのため、地主の中には借地権を買い戻して自由に土地を利用したいと考える方も存在し、交渉に前向きに応じてくれる可能性があります。

地主への売却を打診する際は、借地権の相場価格を事前に把握し、適正な価格を提示することが重要です。また、日頃から地主と良好な関係を築いておくことで、交渉がスムーズに進みやすくなります。

借地権の更新や延長の検討

売却を急がない場合は、借地権の更新や延長を検討するのも一つの選択肢です。契約期間が短い借地権付き建物は買い手がつきにくいため、契約期間を延長することで将来的に売却しやすくなる可能性があります。

更新の際には、地主との交渉により契約内容の見直しも可能です。地代の金額や更新料、その他の条件について再度協議し、より有利な条件で契約を継続できれば、資産価値の維持にもつながります。ただし、更新には更新料の支払いが必要となるため、費用面も含めて慎重に判断しましょう。

また、建物の維持管理を適切に行い、資産価値を保つことで、将来的な売却時により有利な条件で取引できる可能性が高まります。

建物を解体して借地権を返還する

どうしても売却が困難な場合は、建物を解体して更地にし、土地を地主に返還するという選択肢もあります。この方法は、継続的な地代の支払いから解放されるため、経済的な負担を軽減できるメリットがあります。

ただし、建物の解体には費用がかかるため、解体費用と今後の地代支払い額を比較検討する必要があります。また、契約期間が終了すると、建物を取り壊して土地を返却しなければならない場合もあるため、契約内容を確認することが重要です。

なお、定期借地権の中でも一般定期借地権や事業用定期借地権の場合は、契約満了時に更地にして返還する約束となっているケースが多いため、契約書の内容を事前に確認しておきましょう。解体を決断する前に、地主と協議し、返還の条件や時期について明確にしておくことが円滑な手続きにつながります。

まとめ

借地権付き建物・土地を売却するには?手順・価格相場・成功のポイント

借地権付き建物の売却は、通常の不動産売却と比べて「地主の承諾が必要」「買い手が限られる」といった特有の難しさがあります。しかし、適切な手順を踏み、専門知識を持った不動産会社に依頼することで、スムーズな売却が可能です。

売却を成功させるための重要なポイントは以下の3つです。

第一に、借地権取引に精通した買取専門の不動産会社を選ぶこと。借地権の売買は特殊な知識と経験が求められるため、実績のある専門業者に依頼することで、地主との交渉もスムーズに進みます。

第二に、早めに地主とコミュニケーションをとること。譲渡承諾を得るには地主との信頼関係が重要です。売却を決めたら早い段階で相談し、承諾料の交渉も含めて丁寧に進めましょう。

第三に、借地権割合や相場を正しく理解しておくこと。適正価格を知ることで、買い手との交渉や地主との話し合いを有利に進められます。

売却にかかる主な費用は、譲渡承諾料(借地権価格の10%)、不動産仲介手数料、印紙税、譲渡所得税などです。これらを事前に把握しておくことで、手取り額を正確に見積もることができます。

もし地主の承諾が得られない場合や売却が困難な場合は、地主による買取や借地権の更新、建物解体後の借地権返還といった選択肢も検討できます。

借地権付き建物の売却は複雑ですが、専門家のサポートを受けながら計画的に進めることで、納得のいく結果を得ることができるでしょう。

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